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自動車の塗装は素人に行うことは果たして可能?


車体の塗装をするだけではない



車の塗装が剥げてしまったので、自分で塗布したいと思っている人もいるでしょう。そのような人はおそらく自動車の塗装を自分のこだわりのボディーカラーにしたいとか、車の見た目をきれいにするために行っていると考えているでしょう。確かに自動車の塗装には、美観を保つとか自分のこだわりのボディーカラーにするという意味合いがあります。

しかしもう一つ重要なことがあります。それはボディーを保護するという役割です。皆さんもご存知かもしれませんが、ボディーはそのほとんどが鋼板で構成されています。もしきちんと塗装されていないと、鋼板が外気に対してむき出しの状況になってしまいます。空気中にはご存知のように酸素や水分が含まれています。この酸素や水分と鉄が反応すれば、サビができてしまいます。サビが生じると、ボディーの剛性が必然的にダウンします。サビが生じているのであれば、早めに対処する必要があります。もしそのままの状態で放置してしまうと、今度は腐食がどんどん進んでしまう恐れがあります。そうなると、ボディーのダメージもどんどん進んでしまい、走行しているときに故障などの何かしらのトラブルを誘発する可能性があります。

特に梅雨の季節などは雨が降りやすく、ボディーに雨水がかかりやすくなります。そのようなときに傷やへこみが生じているのであれば、早急に対処する必要があります。このボディーを保護する役割のある点は、結構見落とされる傾向がありますので、注意する必要があるわけです。



それなりの技術と設備がどうしても必要



素人の中には、自動車を塗装する場合、ペンキのような塗料をボディーに塗ればいいという風に簡単に思っているかもしれません。しかし先ほども紹介したように、塗装をするのはボディーを保護する役割があります。塗料を塗ってしばらくすると、塗料に含まれる水分がどんどん蒸発していきます。すると塗料に含まれている樹脂が、ボディーにぴったり密着して塗膜と呼ばれるものを構成します。この塗膜がボディーを外気に触れないようにする役割を担っています。一般的に自動車塗装で使われる塗料は、2液性のウレタン塗装を用いることが多いです。2液性は素人にはあまり聞きなれない名前かもしれません。2液性とは、塗料間が2つあるタイプの商品を指します。両者にはそれぞれ主材と硬化剤が入っています。主材というのはいわゆる塗料のことだと思ってください。この両者を混ぜることで、初めて塗料として使用できるようになります。商品によっては水やシンナーを入れることで希釈し、塗料として用いる商品もあります。ちなみにすぐに塗料としてボディーに塗れるタイプは1液型といわれています。

2液型は両方を混ぜ合わせる作業が必要なのですが、混ぜた段階からどんどん固まり始めてしまいます。この作業に手間取っていると、ドロドロの状態になり、数時間も経過すればカチカチに固まった状態になり、ボディーに塗れなくなります。つまり手早く作業をする必要があり、作り置きもできずすべて使い切らないといけません。このように手際よく行うためには、それなりの技術力が必要になりますので、素人が行うのは難しいのです。1液型の塗料を使う方法もありますが、素人の場合塗りムラが発生する可能性があります。となると十分な厚みの塗膜を構成できないところも出てくる恐れもあって、するとボディーを保護する機能も不十分になってしまいます。そう考えると、素人が自分で作業するよりは設備がきちんと整っている業者にお願いしたほうがいいでしょう。



スプレーなどを使った方法はあくまでも応急処置的なもの



それでも中には、「カー用品店でボディーを塗るための塗料が販売されているから自分でもできるのではないか?」と思う人もいるかもしれません。例えばカー用品店の商品を見てみると、スプレー系の塗料もしばしば見られます。スプレー系の塗料の場合、ただボディーに吹き付ければいいので素人でも簡単にできるだろうと思っている人もいるでしょう。確かに最近のスプレータイプの塗料は素人でも簡単に扱えるように作られています。実際にマイカーに愛用している人もいるでしょう。

しかしここで勘違いしてほしくないのは、スプレータイプの塗料はあくまでも応急処置的な形で使うべきものであるという点です。この手の塗料はいわゆるシンナーベースにラッカーと呼ばれる種類です。すぐにボディーの表面に付着しますが、先ほども紹介した塗膜のようなものは構成できません。このため、耐久性がかなり劣ります。おそらくスプレーを使って剥げている箇所を塗ったとしても、しばらくすればまた元通りになるでしょう。ですからやはり専門業者で塗料を塗ってもらったほうがいいわけです。ボディーの傷やへこみの程度によって、どのように塗装をすればいいか、調整する必要があります。適切な処置をするためには、やはり素人には限界があるでしょう。多少お金がかかるかもしれませんが、コスト面で優れた専門業者に作業の依頼をすべきです。

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