止まっている車に自転車でぶつけた場合の修理代は? 取るべき行動も解説
更新日:2025/09/19 | 公開日:2025/09/19
止まっている車に自転車でぶつけてしまったとき、多くの人は「修理代はいくらかかるのか」「保険は使えるのか」「過失はどう判断されるのか」と不安になります。状況によっては法的責任や保険等級の変動が生じることもあり、冷静な判断が必要です。
本記事では、等級や保険料への影響を含む法的責任の概要、損傷別の修理費用目安と過失割合の基本、事故後に取るべき行動の流れと注意点などを分かりやすく整理します。ぜひ参考にしてみてください。
自転車の法的義務について

自転車は道路交通法第2条で「軽車両」と定義されており、車両と同様に交通ルールを守る義務があります。違反すれば事故の有無に関わらず処罰や講習対象となる場合があるため注意しなければなりません。 事故時には以下の責任が問われる可能性があります。 民事責任:事故によって相手に与えた損害(車の修理代など)を賠償する責任です。車の修理代の請求は、民法第709条の「不法行為に基づく損害賠償請求権」に基づき行われます。 刑事責任:事故の状況が悪質であったり、結果が重大であったりする場合に、罰金や懲役などの刑罰が科される責任です。物損事故であっても、「当て逃げ」(報告義務違反)は刑事罰の対象となります。 行政責任:自動車やバイクのような運転免許制度は基本的にありませんが、悪質な違反を繰り返した場合などには、自転車運転者講習の受講が義務付けられることがあります。 また交通違反により罰則の対象となることもあります。例えば信号無視や一時不停止、スマートフォンを操作しながらの運転、夜間の無灯火運転などです。万一に備えて個人賠償責任保険への加入を確認しておくと安心です。
止まっている車に自転車でぶつけた場合の修理代

車の損傷具合によって修理費は大きく異なります。一般的な目安は、以下の通りです。 バンパー交換:約3万〜10万円 ドアやフェンダーの板金塗装:約5万〜15万円 ミラー交換:約1万〜3万円 小さな擦過痕:約1万〜5万円 輸入車や特殊塗装車、電動アシスト自転車のように重量のある自動車の場合は、さらに高額になる傾向があります。 加えて、代車費用や見積事務手数料、業務車両の場合は休車損害、損傷による評価損(格落ち)などの追加費用が発生することもあります。 見積もりの際は「原状回復の範囲」「部品交換か板金か」「塗装範囲」などを確認し、評価損は事案によって認められ方が異なることも把握しておきましょう。
止まっている車に自転車でぶつけた場合の過失割合
停止している車に衝突した場合、基本的には自転車側の過失が大きく「自転車:車 = 10:0」に近い割合になることが多いです。これは停止車側が事故回避の行動を取れないためで、責任は自転車側に集中しやすいのです。 ただし例外もあります。違法駐車や道路をふさぐ駐車、見通しの悪い交差点や夜間の視認性不良といった状況では、車側にも一定の過失が認められる場合があります。こうした修正要素の有無によって割合は変動します。 過失割合は最終的に保険会社や裁判での交渉で決まるため、事故現場では時間帯、天候、見通し、速度、周囲の状況などを写真やメモで証拠化しておくことが重要です。事後の主張や交渉を有利に進めるため、現場記録はできる限り詳細に残しましょう。
止まっている車に過失が認められるケースとは?
前述のように、停止車でも、駐停車禁止場所での停車や道路をふさぐ不適切な駐車、見通しの悪い場所での停車などは過失とされることがあります。 さらに、夜間に無灯火やハザードランプをつけないなど、視認性を下げる行為も危険行為と見なされます。また、道路交通法第71条4号の3に違反する安全確認なしのドア開放も車側の義務違反に当たります。 こうした場合「自転車:車 = 9:1〜8:2」程度に修正されることがありますが、比率はあくまで目安で、事案ごとに変動することに留意しましょう。修正要素を立証するには、写真や動画、現場の状況記録が有効です。
止まっている車に自転車でぶつけた後に取る行動
事故直後は、人命の安全確認、二次被害防止、警察への連絡、情報交換、保険会社への連絡という流れで行動します。動揺していても、まずは深呼吸して落ち着くことが大切です。 以降の見出しで、それぞれの手順を詳しく解説します。
自分・相手がけがをしていないかを確認
事故が起きたら、まずは自分や相手(同乗者を含む)、周囲の歩行者にけががないかを確認します。負傷者がいればすぐに119番へ通報し、必要に応じて応急手当を行います。 軽傷に見えても、後から症状が悪化する場合があるため医療機関での受診を勧めましょう。高齢者や持病・服薬中の人が関わっている場合は、症状が安定していても注意が必要です。 この段階では過失や賠償の話はせず、人命を最優先に行動します。
二次被害を防ぐ
事故現場では、新たな事故やけがを防ぐための安全確保が必要です。車や自転車の破片など散乱物がある場合は、可能な範囲で安全な場所へ移動させます。 夜間は反射材やライトを使用し、周囲から見えやすくします。負傷者がいる場合、むやみに動かすと症状を悪化させる可能性があるため注意が必要です。 車や自転車を移動させる場合は、位置関係や損傷状況を写真で記録してから行いましょう。交通量が多い場所では、通報を優先して二次災害を回避する行動を取ることが大切です。
警察へ届け出る
道路交通法72条は、事故時に停止・救護・危険防止・警察への報告を義務付けています。 物損事故であっても届出は必要で、相手が不在の駐車車両に衝突した場合も原則として通報します。110番通報をする際は、日時・場所・負傷者の有無・損壊状況・連絡先・相手車両情報などを伝えましょう。 届出を行うことで、後日保険請求などに必要な「交通事故証明書」(JSIDC発行)を取得できます。証明書は窓口・郵便・オンラインで申請可能です。条文や機関名は正確に把握しておくことが重要です。
相手と情報交換をする
事故後は、氏名、住所、電話番号、車両ナンバーなどの情報を相手と交換します。過失割合の断定や責任の押し付けは避け、事実確認に徹することが大切です。 証拠保全のため、車全体やナンバー、損傷箇所のアップ、傷がない部分、道路状況や天候、位置関係を写真で記録しましょう。 相手が不在の場合は、まず警察に連絡し、車両管理者を特定してもらう流れとなります。感情的なやり取りは避け、冷静かつ丁寧な対応を心掛けることが、後のトラブル防止につながります。
保険会社へ連絡を入れる
賠償負担を抑えるためには、加入している個人賠償責任保険の有無と内容を確認します。この保険は、自動車保険、火災保険、傷害保険、自転車保険、クレジットカード付帯、各種共済の特約として付いている場合があります。 事故当日から翌日までに速やかに連絡し、免責金額、補償限度額、示談代行、弁護士特約の有無を確認しましょう。未加入と思い込まず、家族やカード会社へ確認することが大切です。
警察へ届け出ないリスク
事故後に警察へ届け出ないと、道路交通法72条違反として「当て逃げ」と見なされ、同法119条1項10号により3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性があります。 さらに、届出がなければ交通事故証明書が発行されず、保険金請求や損害賠償手続きが困難になります。物損事故でも届出は義務であり、相手が不在でも原則通報が必要です。 人身事故の場合は、救護義務・危険防止義務違反が加わり、より重い罰則が科されます。法的・実務的な不利益を避けるためにも、必ず届け出を行いましょう。
修理代の限度額について
修理費は無制限ではなく、車の時価額(事故時点の市場価値)に買替諸費用(登録、車庫証明、ナンバー取得費用など)を加えた額が上限です。これを超える場合は「経済的全損」となり、上限までの賠償となります。 例えば時価20万円の車に修理費30万円が必要でも、支払われるのは「20万円+買替諸費用」です。 また原状回復が原則であり、必要かつ相当な範囲の費用が賠償対象です。評価損(格落ち)は損傷の程度や車種によって認められるか否かが分かれます。高級車や骨格損傷では認められやすい傾向もありますが、個別判断となります。
まとめ
自転車は軽車両として交通ルールを守る義務があり、事故時には民事・刑事・行政の各責任が発生する可能性があります。修理費は損傷の程度や条件によって大きく変わり、過失割合や修理限度額の考え方も押さえておく必要があります。 事故後は、人命優先の行動、安全確保、警察・保険会社への連絡を速やかに行いましょう。 池内自動車では、プロの技術による適正な見積もりと迅速な修理対応が可能です。写真を送るだけで簡単に相談できるので、車の修理に関して不安や疑問がある方はぜひお気軽にお問い合わせください。


