車のへこみは自然に治るって本当? へこみの原因や修理方法、費用相場なども解説

更新日:2024/10/30 | 公開日:2024/07/26

板金塗装全般

愛車にへこみを見つけたら、すぐに修理する必要があるのか悩んでしまう人も少なくないでしょう。中には「車のへこみは放っておいても自然に治る」と聞いたことがあるという人もいるでしょう。

この記事では、車にできたへこみは本当に自然に治るのかを解説します。へこみの原因や修理方法、費用相場なども紹介しているので、へこみを見つけた際は参考にしてみてください。

監修者情報
株式会社イケウチ 営業部部長 日守翔吾
株式会社イケウチ 営業部部長
日守翔吾

大手中古車販売店で7年ほど経験を積んだ後、工場長板金塗装に従事。工場長の経験の経験を経て、2022年に株式会社イケウチに入社。豊富な経験を持ち、板金塗装を中心とした自動車修理業界に精通している。これまでに10,000台以上の車両修理を監修し、お客様からの信頼も厚い。

車のへこみ原因を解説

「車をぶつけた覚えがないのに、ルーフやボディにへこみができていた」という経験がある方もいるのではないでしょうか。

なぜ身に覚えがないのにもかかわらず車のルーフやボディにへこみが生じるのか、主な原因を解説します。

他の車や障害物とぶつかったとき

他の車や何かの障害物とぶつかることで、車にへこみができてしまうことがあります。

曲がり角や狭い道で対向車とすれ違う際に、運転ミスで他の車や街灯・ガードレールなどの障害物に接触することが原因です。

バックで駐車をするときに、後ろに他の車や物があることを見落としてしまったり、距離感を見誤ったりすることで、ぶつかって車がへこんでしまうケースもあります。

慣れない場所での運転は、特に気を付けて行いましょう。

ドアに壁や金属をぶつけたとき

駐車場で車から乗り降りする際に、ドアを隣の車にぶつけてしまう「ドアパンチ」もへこみの原因になります。小さなへこみになることが多いですが、ドアパンチは気を付けていても強風に煽られて発生してしまう可能性やぶつけられてしまう場合もあるため、注意が必要です。

またドアパンチを避けるために車を壁側に寄せたことで、ドアを壁にぶつけてしまうこともあります。ドアパンチや壁への接触を避けるためには、広い駐車場や隣が空いているスペースを選んで利用するのがおすすめです。

飛び石に当たったとき

走行中に飛び石が当たることで、車がへこんでしまうこともあります。飛び石とは、前を走行する車のタイヤに挟まっていた石が飛んでくることです。ボディやバンパーに当たることが多いですが、まれにルーフにも飛んでくることもあります。

車の走行スピードが速い、もしくは大型車が前を走っている場合は、飛び石の威力も大きくなります。スピードを落としたり、適切な距離を開けたりするなどの対策をしましょう。

その他の例を解説

ここまで紹介した例以外に、車にへこみができてしまう状況や原因について解説します。

落雪やひょう

落雪やひょうによって、車にへこみができてしまうこともあります。

落雪は屋根から距離を取って駐車する対策が必要です。雷の場合は、建物の屋根以外にも木や電線などからの落雪もあり得るので、留意しておいてください。

落下物

強風で飛来した物や木の実などの落下物でもへこみができてしまうケースがあります。ウレタンマットのような衝撃を吸収してくれるアイテムをルーフに置くのも対策になります。

イタズラ

パンチや蹴りといった悪質なイタズラも、車にへこみができてしまう原因です。車にカバーを被せる、駐車場の場所に気を付けるなど、イタズラされにくい環境づくりをしましょう。

シャッターとの接触

駐車場などのシャッターを閉める際、降りてきたシャッターと接触して車がへこんでしまうことがあります。シャッターを開閉するタイミングや、高さには充分気を付けてください。

縁石に乗り上げ

縁石に乗り上げてしまうことも、車の下部がへこんでしまう原因になります。駐車の際はモニターやミラーを確認しながら、気を付けて駐車しましょう。

車のへこみは自然に治るのか?

車のへこみは自然に治るのか?

車のへこみはそのまま放置していても自然に治ることはあるのでしょうか。真夏だと外気温が高いため「放置したら自然にへこみが治った」というケースもあるようです。

ここからはどのような条件だとへこみが自然に治るのかを解説します。放置した場合のリスクも紹介するので参考にしてみてください。

ウレタン製パーツを使用している車の場合

ウレタン製の素材を使用している車の場合、へこみができても自然に治ることがあります。

発泡スチロールのようなウレタンは、性質上時間が経過すると、元の形に戻ろうとします。衝撃を受けたときは変形しますが、内側からウレタンがへこみを押し出す形で元の状態に戻るのです。

しかしウレタンが元の状態に戻るのはへこみが緩やかな場合のみです。鋭角なへこみや内部の金属パーツも変形してしまっている状態であれば戻らないため、修理を依頼しましょう。

樹脂製パーツを使用している車の場合

樹脂製のパーツであれば、真夏など外気温が高い時期だとへこみが自然に治ることがあります。

樹脂は熱の影響を受けやすい素材です。そのため外気温が高い状況で放置したりドライヤーや熱湯などで熱を加えたりすることで、樹脂パーツは柔らかくなります。

へこんだ箇所に熱を加えて柔らかくした後、急激に冷やすことで元の状態に戻ろうとする形状記憶の性質が現れ、へこみが治ります。ただし熱を加えすぎると変形してしまうケースもあるため気を付けましょう。

樹脂の種類によっては、完全に元通りにならないケースもあります。ポリプロピレン系の樹脂であれば元に戻る可能性が高いため、無理に戻そうとする前に、樹脂の種類を確認しておいてください。

車のへこみを放置しておくリスク

「放置したら自然にへこみが治った」というケースもあるため、修理に出さずに自然に治したいという方もいるでしょう。

しかし自然に治そうとして、へこみを放置することはおすすめできません。車のへこみを放置しておくことで発生するリスクを解説します。

サビの発生

車を強くぶつけてしまうと、衝撃によって防錆加工の塗装がはがれてしまうことがあります。はがれた部分を放置していて、そこから水や汚れが入ってサビが発生すると、内部の劣化がはじまります。状態がさらに悪化してしまうため注意が必要です。

損傷箇所の状態が悪化することで、修理費用が高額になることもあります。状態や範囲によってはパーツを交換する必要が生じるリスクもあります。高額な修理費用を支払わなくても済むよう、へこみができたら放置せずにできるだけ早く修理しましょう。

車の安全機能の低下

衝撃によって車にへこみができた場合は、車の安全機能の低下にも注意が必要です。バンパーやドア内部の電子部品・構造が損傷している可能性があるからです。

電子部品や構造が損傷しているかどうかは、車の外からは確認できません。素人の自己判断は、車の安全機能がかなり低下した危険な状態で走行してしまうリスクを伴います。

安全に運転するためにも衝撃によりへこみが生じた場合は、内部の損傷がないかをプロに確認してもらいましょう。

査定評価が下がる

へこみができているのにもかかわらず、放置してそのまま下取りの査定に出すと、査定評価がかなり下がるリスクがあります。査定額が低くなって売却時に損をしないためにも、査定へ出す前に修理することが大切です。

また査定以外でも、へこみを放置してしまうことで、周囲からの評判が下がってしまうリスクもあります。「車がへこんでいるのに治さないなんて、だらしない」という印象を与えて周囲からの信用を失わないためにも、ぜひ早めに修理をしてください。

車のへこみの修理方法

車のへこみの修理方法

車にできたへこみの修理方法を解説します。自分で治す方法や、専門業者に依頼した際の治し方も説明するので、参考にしてください。

車のへこみを自分で修理する方法

車に生じたへこみは、自分で治せる場合もあります。修理方法はさまざまで、ドライヤーや熱湯などでへこんだ部分を温め、スプレーや氷水で急激に冷やして戻す方法や、ハンマーで叩いて戻す方法、へこみをパテで埋める方法があります。

しかしどの方法も、余計にへこみがひどくなったり、十分に戻らなかったりするリスクがあるので、おすすめできません。

特にルーフの修理は難易度が高いため、専門の業者への依頼がおすすめです。

また衝撃を受けてへこみができたのであれば、内部の電子機器や構造が損傷を受けている可能性があり、走行時の危険性が増します。表面だけ修理をすると、車の内部の安全性が保たれないまま走行してしまい、思わぬ事故につながってしまうかもしれません。衝撃を受けた場合は、プロに修理依頼をするのがおすすめです。

車のへこみを専門業者に依頼する方法

車のへこみは専門業者に修理をお願いすることで、安全かつ効率的に修復できます。専門業者によって修理の工程は若干異なりますが、一般的な手順は以下の通りです。

  1. 1.専用の工具で外側にへこみを叩き出す
  2. 2.修理箇所の塗装を研磨
  3. 3.パテ付け
  4. 4.車の色に合わせて塗料を調色
  5. 5.塗装
  6. 6.最終磨き

上記の工程の中でもパテ付けや塗装は素人が行うには難しい工程で、色ムラやデコボコが発生しやすいです。また修理できる広い場所が必要になるため、駐車場の広さに限りがある場合はセルフ修理は難しいでしょう。

専門業者には主に、ディーラーや板金業者(自動車修理工場)、カーショップなどがあります。それぞれの費用や特徴を比較して、依頼する専門業者を選んでみてください。

車のへこみの費用相場

車のへこみ修理にかかる費用相場をルーフ・バンパー・ボディの3つに分けて解説します。専門業者ごとに目安を出しているため、比較して検討してみてください。

ルーフのへこみにかかる修理費用相場

10cm以内のへこみ10~20cm以内のへこみ20cm以上のへこみ
ディーラー60,000円~70,000円~80,000円~
板金業者(自動車修理工場)25,000円~30,000円~39,000円~
カーショップ40,000円~50,000円~60,000円~

バンパーのへこみにかかる修理費用相場

10cm以内のへこみ10~20cm以内のへこみ20cm以上のへこみ
ディーラー25,000円~35,000円~45,000円~
板金業者(自動車修理工場)15,000円~20,000円~25,000円~
カーショップ20,000円~30,000円~40,000円~

ボディのへこみにかかる修理費用相場

10cm以内のへこみ10~20cm以内のへこみ20cm以上のへこみ
ディーラー60,000円~70,000円~80,000円~
板金業者(自動車修理工場)25,000円~35,000円~45,000円~
カーショップ40,000円~50,000円~60,000円~

当て逃げによる車キズやへこみの修理方法

最後に当て逃げをされたせいで車にキズやへこみができてしまった場合の修理方法や、よくある損傷箇所を解説します。当て逃げされたことに気が付いたらするべき行動も併せて説明します。

当て逃げによるへこみを見つけたら……

当て逃げでキズやへこみの被害に遭いやすい箇所は、ボディ・バンパー・サイドミラーです。当て逃げの場合は、相手の車の塗料が付いている可能性が高いです。相手が判明すれば、自分で修理費用を負担しなくて済みます。泣き寝入りしなくても良いように、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像を確認できるのであればぜひ行いましょう。

当て逃げによってできたへこみの場合も、自分で修理をすれば状態が悪化してしまうこともあるため、はじめから専門業者に依頼するのがおすすめです。

警察や保険会社に連絡

当て逃げはどれだけ軽い接触でも、交通事故としてみなされます。道路交通法第72条により、交通事故が発生した場合、警察へ連絡を入れなければ報告義務違反になるので、警察へ通報を行いましょう。

保険の契約内容によっては損害補償を受けられる場合もあります。そのため保険会社にも当て逃げに遭ったことを報告してください。知らない間に当て逃げされてしまっている場合は、誰が当て逃げしたのかを特定するためにも、ドライブレコーダーや周囲の防犯カメラなどを確認しておくと良いでしょう。

※参考:法務省.「道路交通法第72条」.https://www.moj.go.jp/content/000102725.pdf ,(参照 2024-06-20).

まとめ

車のへこみができた際は自然に治るのを待たず、早めに修理することが大切です。自分できれいに修理するのは難しいため、専門業者へ依頼するのがおすすめです。

業界最安級の池内自動車なら、キズとへこみの写真を送るだけで簡単に見積もりの依頼ができます。多くのお客さまにご利用いただけるよう、土日祝日問わず、夜20時まで営業しています。

バンパーのキズ程度の修理であれば、3,300円から修理可能です。自分で修理するよりも早く・安く解決できるため、迷った際はお気軽にお問い合わせください。

スタッフコメント:小さなへこみでも放置すると錆が進行することがあります。早めの修理が車の寿命を延ばす鍵です。私たちのプロの技術で、きれいな状態に仕上げます。
スタッフのイラスト
  • 0120-145-841
  • 修理・板金お見積もり

修理・板金お見積もり

3,300円〜修理可能!写真を送るだけで簡単見積もり 今すぐお見積もり