車の擦り傷修理代はいくら？コンクリートで擦った時の費用、DIYとプロの料金を比較

更新日：2025/09/18 | 公開日：2022/03/20

値段・費用

コンクリートの壁、縁石、駐車場のポール… 日常の運転には、思わぬ擦り傷のリスクが潜んでいます。愛車に付いた一本の線に、心が沈んでしまった経験は誰にでもあるでしょう。

その時、頭に浮かぶのは「この傷、修理代はいくらわかるんだろう？」「もしかして自分で直せる？」「どこに頼むのが一番お得で安心なんだろう？」という数々の疑問ではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたの悩みをすべて解決します。年間25,000台以上の実績を誇る板金塗装専門店「池内自動車」が監修し、ご自身で修理する方法（DIY）の完全ガイドから、業者に依頼した場合の正確な費用相場、そして修理代を賢く抑えるコツまで、どこよりも詳しく、分かりやすく解説します。

その擦り傷、自分で直せる？プロに任せる？最初の見極め方

修理方法を考える前に、最も重要なのが「傷の深さ」を正確に把握することです。これにより、DIYで対応可能か、それともプロに任せるべきかが決まります。

車の塗装は、表面から「クリア層」「カラー層」「下地層」「鉄板」という階層構造になっています。DIYで綺麗に直せるのは、基本的に最も表面の「クリア層」に留まるごく浅い傷のみです。

自分でできる傷の深さチェック法

• 水かけチェック 傷の部分に水をかけてみてください。水をかけた瞬間に傷が見えなくなるようであれば、それはクリア層だけの浅い傷である可能性が高いです。このレベルならDIYで目立たなくできる見込みがあります。水に濡れても傷がはっきり見える場合は、カラー層や下地層まで到達している深い傷です。
• 爪かけチェック 傷の表面を優しく爪でなぞってみてください。爪が全く引っかからない、または僅かに触れる程度であれば浅い傷です。もし明らかに「カリカリ」と爪が引っかかる感触があれば、それはカラー層を貫通している深い傷のサイン。プロへの相談を強く推奨します。

これらのチェックで「深い傷」だと判断された場合は、無理にDIYを行うと状態を悪化させるリスクが高いため、専門家であるプロに任せるのが賢明です。

【DIY完全ガイド】費用500円から始める擦り傷修理の方法と限界

浅い傷だと判断でき、費用を最大限に抑えたい場合はDIYも選択肢の一つです。ここでは、代表的な3つの補修アイテムを使った修理方法を、手順から費用、限界まで詳しく解説します。

方法1：コンパウンド（磨き剤）で磨く

• 適切な傷：水かけチェックで消えるレベルの、ごく浅い線傷やこすり傷。
• 費用目安：500円～2,000円程度（コンパウンドセット、布など）

必要な道具

• コンパウンド（粗目、細目、極細などセットが便利）
• 綺麗な布やスポンジ（数枚）
• マスキングテープ

修理手順

• 洗車: まずは傷の周辺の砂やホコリを綺麗に洗い流し、完全に乾燥させます。
• マスキング: 傷の周囲をマスキングテープで保護し、余計な部分を削りすぎないようにします。
• 磨き作業: 綺麗な布に少量のコンパウンド（粒子の細かいものから試す）を付け、傷に沿って直線的に優しく磨きます。円を描くように磨くとムラになりやすいので注意してください。
• 拭き上げ: 磨き終わったら、別の綺麗な布でコンパウンドを拭き取り、傷が消えているか確認します。消えない場合は、少しずつ粒子の粗いものに変えて再度試します。
• 仕上げ: 粗いコンパウンドを使った場合は、必ず最後に細かい粒子のもので磨き直し、艶を整えて完了です。

方法2：タッチペン（タッチアップペン）で塗る

• 適した傷：飛び石などでできた点状の塗装剥がれや、爪が軽く引っかかる程度の細い線傷。
• 費用目安：1,000円～3,000円程度（タッチペン、脱脂剤、マスキングテープなど）

必要な道具

• ボディカラーに合ったタッチペン（カラーナンバーを確認）
• シリコンオフ（脱脂剤）
• マスキングテープ
• 耐水サンドペーパー（細かい番手）
• コンパウンド（仕上げ用）

修理手順

• 洗浄・脱脂: 傷周辺を綺麗にし、シリコンオフで油分を完全に取り除きます。
• マスキング: 傷の周りをマスキングテープで保護します。
• 塗装: タッチペンをよく振り、傷の中に塗料を「置く」ようなイメージで、点を打つように少しずつ塗ります。線でなぞるとムラになりがちです。
• 乾燥・重ね塗り: 塗料を薄く塗り、乾燥させては重ねる作業を、元の塗装面より少し盛り上がるまで繰り返します。
• 研磨: 1週間ほど完全に乾燥させた後、盛り上がった塗料を耐水サンドペーパーで慎重に削り、平らにします。
• 仕上げ: 最後にコンパウンドで磨き、周囲との艶を合わせて完成です。

方法3：パテで埋める

• 適した傷：えぐれたような深い傷や、軽いへこみを伴う傷。
• 費用目安：3,000円～5,000円程度（パテ、カラースプレー、各種サンドペーパーなど）
• 注意：パテ作業は難易度が非常に高く、失敗のリスクも大きいため、自信がない場合はプロに任せることを強く推奨します。

【プロの修理代】パーツ別・業者別 料金相場の徹底比較

DIYが難しい、または完璧な仕上がりを求めるなら、プロへの依頼が最善の選択です。しかし、依頼先によって費用は大きく異なります。ここでは、各業者の費用相場をパーツ別・傷の大きさ別にご紹介します。

車の擦り傷 修理代早見表

バンパーの擦り傷修理代

傷の大きさ	ディーラー	カー用品店	板金業者（※池内自動車）
10cm以内	15,000円～25,000円	10,000円～20,000円	3,300円～
10cm～20cm以内	25,000円～40,000円	20,000円～30,000円	3,300円～
20cm以上	40,000円～50,000円超	30,000円超	30,800円～

フェンダーの擦り傷修理代

傷の大きさ	ディーラー	カー用品店	板金業者（※池内自動車）
10cm以内	最低40,000円～	30,000円前後	19,800円～
10cm～20cm以内	最低50,000円～	40,000円前後	25,300円～
20cm以上	60,000円超	50,000円超	30,800円～

ドアの擦り傷修理代

傷の大きさ	ディーラー	カー用品店	板金業者（※池内自動車）
10cm以内	30,000円～40,000円	10,000円～25,000円	19,800円～
10cm～20cm以内	40,000円～60,000円	25,000円～50,000円	25,300円～
20cm以上	60,000円～100,000円	50,000円～80,000円	30,800円～

※各業者の修理代の目安は池内自動車調べによります

池内自動車の「擦り傷」修理事例

「安いのは分かったけど、仕上がりは本当に綺麗なの？」という疑問にお答えするため、実際の修理事例の一部をご紹介します。価格の安さだけでなく、その品質にもご注目ください。

事例1：BMW 218i 左リアバンパーのすり傷・線キズ修理

• メーカー・車種： BMW 218i
• キズ箇所： バンパーすりキズ・ヘコミ
• 修理期間： 1日
• 対応費用： 12,100円（税込）

お客様のご依頼

八王子店にご来店のお客様から、左リアバンパーに10cm以内のすり傷と線キズができてしまったとご相談をいただきました。インターネットで車のキズ修理について調べ、当社の実績と費用に魅力を感じてご依頼くださったとのことでした。

修理内容・結果

損傷状況を確認した結果、左リアバンパーは軽微なすり傷と線キズでした。熟練の作業員が部分補修にて丁寧に傷を研磨し、塗装を施すことで、元の状態に復元しました。

池内自動車からの一言

リアバンパーの小さなすり傷も、お車の見た目を損ねてしまうことがあります。輸入車の修理は高額になりがちと思われがちですが、軽微な損傷であれば、費用を抑えて短期間で修理を完了させることが可能です。池内自動車では年間25,000台を超える修理実績があり、お客様の大切な一台を丁寧に修理いたします。お車の傷やへこみでお困りの際は、ぜひお近くの店舗へお気軽にお問い合わせください。 （修理費用が33,000円を超える場合は、ご自宅までの引取・納車、または代車無料サービスも提供しております。）

事例2：スズキ スペーシア 左側面（ロッカーパネル・スライドドア）のすり傷・へこみ修理

• メーカー・車種： スズキ スペーシア
• キズ箇所： すりキズ・線キズ・ヘコミ
• 修理期間： 2日
• 対応費用： 77,000円（税込）

お客様のご依頼

さいたま見沼店にご来店のお客様から、左ロッカーパネルと左スライドドアに40cm〜50cmのすり傷とへこみができてしまったとご相談をいただきました。

修理内容・結果

損傷状況を確認した結果、左ロッカーパネルと左スライドドアにすり傷とへこみが見られました。熟練の作業員が板金修理にて丁寧にへこみを修正し、傷を研磨、塗装を施すことで、元の状態に復元しました。お客様のご自宅までお車を引き取りに伺い、修理完了後には納車いたしました。

池内自動車からの一言

車の側面、特にロッカーパネルやスライドドアは、縁石や駐車場での接触など、日常生活で傷がつきやすい箇所です。大きな損傷に見えても、板金修理で交換することなく対応できる場合もございます。池内自動車では年間25,000台を超える修理を行っており、お客様のニーズに合わせた修理プランをご提案しています。修理費用が33,000円を超える場合は、ご自宅までの引取・納車、または代車無料サービスも提供しておりますので、お車の傷やへこみでお困りの際は、まずはお近くの店舗までお気軽にご相談ください。

修理代をさらに安くする4つのコツ

プロに依頼する場合でも、いくつかのポイントを知っておくだけで、無駄な出費を抑えることが可能です。

• 複数の業者から見積もりを取る 修理代は業者によって大きく異なります。最低でも2〜3社から見積もりを取り、料金と作業内容を比較検討するのが鉄則です。
• メーカー保証を確認する 新車購入後の保証期間内であれば、傷の原因によっては無償で修理してもらえる可能性があります。まずはディーラーに保証の対象になるか確認してみましょう。
• 車両保険を賢く使う 修理代が高額になる場合は車両保険の利用も考えられますが、保険を使うと翌年から保険料が上がります。一般的に10万円以下の修理であれば、保険を使わずに自己負担で直した方が、長期的にはお得になるケースが多いです。
• 傷が小さいうちにすぐ修理する 小さな傷でも放置すると、そこからサビが発生し、修理範囲が広がってしまいます。結果的に修理代が高くつくことになるため、早めの対処が最も経済的です。

なぜ擦り傷の放置は危険なのか？サビの進行と査定額への影響

「小さな傷だし、走行に問題ないから…」と擦り傷を放置するのは非常に危険です。目に見えないところで、あなたの愛車は深刻なダメージを負い始めているかもしれません。

塗装の下で進行する「サビ」の恐怖

車のボディは鉄でできています。塗装は、この鉄を雨や湿気から守るバリアの役割を果たしていますが、擦り傷によってこのバリアが破れると、そこから水分が侵入し、サビが発生します。 サビは一度発生すると、塗装の下でじわじわと広がっていきます。

• 点錆: 最初は小さな茶色い点として現れます。
• 面錆: 次第に塗装を内側から押し上げ、広範囲に広がります。
• 孔食: 最終的には鉄板を侵食し、ボロボロにして穴を開けてしまいます。 ここまで進行すると、修理は非常に大掛かりになり、費用も何倍にも膨れ上がります。

車の価値を大きく下げる「査定額」への影響

将来、車を売却する際に、擦り傷やサビは査定額を大きく下げる原因となります。査定士は「メンテナンスがされていない車」と判断し、修理費用を差し引いた厳しい評価を下します。 数千円〜数万円で直せたはずの傷を放置したせいで、査定額が何万円、場合によっては十数万円も下がってしまうことは珍しくありません。

まとめ：あなたの擦り傷に最適な修理方法を選びましょう

ここまで、車の擦り傷修理について、ご自身で直す方法からプロに依頼する場合の費用、そして賢い節約術まで、あらゆる角度から解説してきました。

• ごく浅い傷なら、リスクを理解した上でDIYに挑戦するのも一つの選択。
• しかし、確実な仕上がりと安心感を求めるなら、プロへの依頼が最善。
• プロに依頼する際は、複数の業者を比較し、品質と価格のバランスが取れた専門工場を選ぶのが最も賢い。

あなたの愛車に付いてしまった擦り傷。この記事で、その傷に最適な対処法は見つかりましたでしょうか。 もし、プロによる確実な修理を、少しでも安く、そして安心して任せたいとお考えなら、ぜひ一度、この記事を監修した板金塗装の専門店「池内自動車」にご相談ください。豊富な実績とこの記事でご紹介した透明性の高い料金で、ご満足いただける仕上がりをお約束します。