【基礎知識】車のバンパーとはどこ?バンパーの役割や修理について
バンパーって聞いたことはあるけど、車のどの部分なのかよく分からない。
そんな方も多いのではないでしょうか?
それもそのはず、昔の車はバンパー部分を一目で認識することができましたが、現代の車は少し分かりづらくなっています。
そこでこの記事では、大人なら知っておきたいバンパーの基礎知識や、万が一損傷したときの修理について詳しくご紹介していきます。
バンパーの役割などを知ると、少し見方が変わるかもしれませんね。
車のバンパーとはどこの部分?
バンパーは車の前と後ろで2つ装備されています。
車の前に装備されているバンパーを「フロントバンパー」といい、後ろに装備されているバンパーを「リアバンパー」と言います。
フロントバンパーはほとんどがヘッドライトとフロントグリルの下にあり、少し前に飛び出しているのが特長です。
最近ではフォグランプを覆うように設計されていて、リアバンパーも同様にテールランプとトランクの下に付いており、こちらも少し飛び出しているので見つけやすくなっています。
バンパーの役割とは?
バンパーの役割は簡単に言うと、“衝撃を緩和する”ことです。
車同士がぶつかったときや壁にぶつかったときに衝撃を和らげる役割があります。
また、人とぶつかったときも衝撃を緩和し、被害を最小限に抑えてくれるものです。
リアバンパーの役割も衝撃の緩和で、後ろから衝突されたとき用に装備されています。
車の性能にこだわったHondaでは、後ろから衝突されるとリアバンパー内にあるバンパービームがクッションとなって車を守ってくれる機能もあります。
バンパーとは車本体はもちろん、人の命も守るとても大事なパーツと言えます。
バンパーとは?使われている素材で違いはあるのか
車のバンパーには「金属」「樹脂」のいずれかが採用されており、「金属製バンパー」「樹脂製バンパー」などと呼ばれています。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、特長をお伝えしていきます。
金属製バンパー
金属製バンパーのメリットは、頑丈で耐久性に優れているところです。
また、衝撃が大きく変形したとしても簡単に修理できるところもメリットと言えます。
その反面、硬い金属は相手に与える衝撃も大きく、歩行者などにケガをさせてしまうことも…。
そのため衝撃を吸収する緩衝材などを入れることで対策を取っていましたが、安全性が高いとは言えないのが現実です。
樹脂製バンパー
樹脂製バンパーは、金属製に比べて軽量で柔らかいのが特長です。
その分、衝撃を受けるとすぐにヒビが入ってしまうなど脆さも目立ちますが、変形しても柔らかいので元に戻すことも容易です。
そのため、修理は塗装のみで済むこともあり、お財布にも優しい素材です。
最近では金属製バンパーが全撤廃され、樹脂製バンパーが主流となっています。
【バンパーとは】なぜ樹脂製が一般化されたのか?
ここでちょっとしたバンパーの歴史をお伝えします。
なぜ金属製が撤廃され、樹脂製バンパーが一般化されるようになったのか?
1980年代までは金属製バンパーがほとんどでしたが、1990年代から樹脂製バンパーが出てくると、近年では完全に樹脂製バンパーへと変わって行きました。
樹脂製バンパーが一般化されるようになったのには3つの理由があります。
それは「デザイン性」「軽量化」「安全面」の3つです。
金属製に比べ、柔らかい素材である樹脂は、車と一体となったデザインにしやすく、軽量化にも貢献しています。
また、樹脂の柔軟性は相手に与える衝撃を和らげることもできるため、安全面への配慮がなされているとも言えます。
国土交通省が定めた保安基準でも、衝撃緩和などの安全性が記されていることからも、樹脂製バンパーが一般化されるようになった理由が分かります。
フロントバンパーが破損?修理代はいくらかかる?
フロントバンパーが破損したらどうすればいいのか?
バンパーが傷ついた場合やへこんだ場合、破損してしまったら修理か交換が必要になります。
自分ですることも可能ですが、バンパーの修理は取り外し作業等が発生する恐れがあります。
失敗するリスクを考えるとディーラーや板金業者にお願いするのが無難です。
それでは修理や交換にはどれくらいの修理代が掛かるのかお伝えします。
バンパー傷・へこみの修理費用
まずは修理・塗装費用です。
基本的に車の修理は補修作業+塗装作業となるため修理代が高くなることがほとんどです。
そのため、傷やへこみだけは自分で修理して塗装だけお願いするなどして修理代を抑えることも可能です。
修理・塗装をすべて依頼すると3万円~5万円程度が相場になります。
もちろん、傷の具合やボディカラーなどにもよるので一概には言えませんが、決して安いものではありません。
バンパーの交換費用
バンパーは修理ではなく交換することも可能です。
交換費用は5万円~10万円程度で、高級車ともなれば10万円を軽く超えてしまうこともあります。
これはバンパー代金、工賃に加え、修理中の代車費用も含まれているのでどうしても高くなってしまうのです。
特にディーラーは純正パーツを取り扱ってくれるので安心感がありますが、その分修理代も高くなってしまうので、費用をやすくしたいなら板金業者などに依頼するようにしましょう。
純正パーツでない分、安く交換することも可能で、何より柔軟に対応してもらえるのでおすすめです。
ただし、安いだけではすぐに塗装が剥げてしまったりする可能性もあるので、業者選びは慎重に行ってください。
バンパーに傷がついてしまった!自分で修理する方法とは?
車のバンパーを傷付けてしまった時、自分で修理をしようと考える方も多いのではないでしょうか。
バンパー修理は自分で行うことも可能ですが、中にはバンパーを取り外して修理しなければいけないケースもあります。
車の修理経験やDIY経験がない方にとっては少しハードルが高いように感じるかもしれませんが、作業自体はそこまで難しくありませんし、修理代を抑えることもできるのでぜひ挑戦してみてください。
バンパーのすり傷を自分で修理する方法
緩衝材としての役割があるバンパーは、フロント、リアともに少し突き出しているのが特長です。
そのため、車のパーツの中でも特に傷がつきやすく、塗装が剥がれているとより目立ってしまいます。
一般的に車のDIY修理にはコンパウンドやタッチペン、パテなどを使用しますが、今回は誰でも簡単にできるコンパウンド修理についてご紹介していきたいと思います。
【修理手順】
①まずは車全体もしくは修理する場所を水洗いでキレイにします
②スポンジもしくは布にコンパウンド(粗目)を付け、傷を撫でるように磨いていきます。この時、円を描くように磨くのがポイントです。
③ある程度傷が目立たなくなったら、もう1種類のコンパウンド(細目)で磨き仕上げを行います。粗目のコンパウンドで傷を消し、細目のコンパウンドで仕上げ・つや出しを行うイメージです。
コンパウンドは完全に修理するわけではなく、“傷を目立たなくする”ものです。
また、傷が少し深い場合や塗装が必要な場合はタッチペンを使用し、へこみがある場合はパテを使用することでキレイに修理することが可能です。
フロントバンパーの取り外し方
バンパー修理の方法をお伝えしましたが、中にはバンパーの取り外しが必要になるケースもあります。
フロントバンパーはネジとツメによって固定されているので、まずはすべてのネジを外す必要があります。
ネジはタイヤハウスの裏側、車体の底、ボンネットの中の左右ライトの間に取り付けられており、結構数が多いので外し忘れや脱着後の紛失などには注意しましょう。
車によってはフォグランプなどのコネクタが付いていることもあるので、こちらも忘れずに外すようにしましょう。
すべてのネジを外し終わったら、最後に引っかかっているツメを上下にゆすりながら外せば完了です。
バンパーの取り外しは作業自体そこまで難しくはないのですが、ボンネットの中や車体の底など、普段見ることのない場所を見るので少し難しく感じるかもしれません。
バンパーを取り外した方が、補修作業や塗装作業はしやすくなるので、自信のある方は参考にしてみてください。
まとめ
バンパーは事故などの衝撃を緩和して、車、そして人の命を守るとても大事なパーツです。
安全面においても重要なパーツだからこそ、修理や交換代は高くなっています。
自分で修理することも可能で、取り外しくらいであれば簡単できますが、車の修理などに自信がない方はプロに任せましょう。
失敗してからでは余計に修理代が掛かってしまうこともあります。
この記事を読んでバンパーの必要性について理解してもらえたらうれしいです。
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