バンパーのひび割れの原因と修理代は?ひび割れ補修はDIYでもできる?
更新日:2024/02/15 | 公開日:2021/07/14
バンパーは車の中で最も損傷しやすい部品です。
特にフロントバンパーは、走行中に巻き上げた小石が衝突して傷がついたり、縁石に乗り上げる、といった原因でひび割れが生じることがあります。
小さなこすり傷程度であれば、パテなどの補修材料や工具を用いてDIYで修理できる場合もあります。
ただしバンパーの破損が大きくてひび割れなどがあると、車の安全機能が確保できず、車検に通らないことがあるので注意が必要です。
ここからは、ひび割れたバンパーの修理方法や修理代などについてお伝えします。
バンパーがひび割れる原因
バンパーは事故の衝撃を吸収するため、弾力性の高いプラスチック素材で作られています。言い換えれば、わざと壊れやすく作られています。
バンパーには、車がぶつかった時の衝撃を緩和して搭乗者や歩行者を保護する役割があるため、小さな衝撃でもひび割れたり、歪んだりするのです。
特にフロントバンパーは破損しやすく、走行中に縁石に乗り上げたり、段差で擦っただけでひび割れてしまうことがあります。
また、スポイラーを装着したり車高が低い車は、駐車場の車止めにぶつかってひび割れやすいため注意が必要です。
リアバンパーは、駐車の際に壁や駐車場の柱に衝突してひび割れが生じることがあります。
またリアバンパーは基本的にフロントバンパーより修理期間が長く、修理代も高くなってしまいます。
バンパーがひび割れていると車検に通らない?
バンパーが変形してひび割れや突起がある場合は、歩行者に接触すると非常に危険です。
小さなへこみや傷であれば問題にならないでしょうが、ひび割れや突起があれば安全性が確保されていないと判定され、車検に通らないことがあります。
またバンパーが破損してひび割れているような場合は、マフラーの形状が歪んだり、車体下部の部品が損傷してオイルが漏れていることがあります。
マフラーにひび割れなどの損傷があると、排出ガスの基準濃度を超えてしまい、車検に通らない場合があるのです。
またひび割れによるオイル漏れがあっても、車検では不合格になってしまいます。
バンパーのひび割れを放置していると車検に通らない可能性が高くなるので、補修が不可欠です。
バンパーのひび割れはDIYで補修できる?
バンパーのひび割れを補修するには、高い技能や工具が必要なのでDIYで行うのは困難です。
ひび割れの補修は、パテを塗り込んで研磨するという作業が中心で、具体的な作業手順は以下のとおりです。
1. ひび割れたバンパーの水洗い
2. ひび割れなど損傷箇所の研磨
3. シリコンオフによる脱脂
4. ひび割れなど修理箇所の周囲のマスキング
5. ひび割れなど修理箇所への塗料の塗布
6. ひび割れを埋めるためのパテの塗布
7. パテが乾燥後の研磨
8. 塗料の下地のスプレー
9. 極細ペーパーによる研磨
10. カラー塗料のスプレー
11. クリア塗料のスプレー
12. コンパウンドによる研磨と傷消し
補修には、上記に加えてバンパーの脱着作業が必要になることもあります。
また、ひび割れが大きくて補修ができない場合は、バンパーを交換する必要がありますが、DIYで部品交換作業を行うのは困難です。
さらにバンパーにコーナセンサーなどが装着されている場合には、DIYによる補修は不可能で、専門業者に修理を依頼する必要があります。
バンパーに小さな擦り傷がついた程度であれば、パテなどを使ってDIYで傷を目立たなくしたり隠すことができます。
DIYによる補修は手軽な反面、必要な補修材料や工具をそろえる必要がある他、補修に失敗して見栄えが悪くなるリスクもあるのです。
また、バンパーのひび割れは車の安全性にも関わるため、DIYによる補修が不十分な場合は車検に通らない可能性もあります。
バンパーのひび割れ補修は、DIYではなくディーラーや自動車修理工場などの専門業者に依頼するのが確実です。
自動車修理工場が行う、バンパー補修の作業工程
実際に自動車修理工場が行っている、バンパーのひび割れや傷補修の作業工程をご紹介します。
専用金属に熱を加えて加工したり、パテを数種類使い分けるなど。
自動車修理専門工場だからできるきめ細かな補修作業へのこだわりが、仕上がりの良さに繋がっています。
バンパーのひび割れの補修工程
1.補強ピン(コの字型の金具)に熱を入れ、バンパーのひび割れ部分に刺して留めます
2.補強ピンの余分な部分をカットして、鈑金パテを塗り、ヒーターで乾燥を早めます
3.鈑金パテが乾燥したら表面を削り、その上からポリエステルパテを塗り、ヒーターで乾燥を早めます
4.乾燥後、表面を削って滑らかにした後、サーフェーサー(下地塗料)を吹きます。
この後ボディと同じカラーに塗装をして、バンパーひび割れ補修の完成です。
バンパーの傷の補修工程
1.バンパーの傷部分を削って、表面を滑らかにします
2.削った部分に鈑金パテを塗ります
3.鈑金パテが乾燥したら表面を削り、その上からポリエステルパテを塗り、ヒーターで乾燥させます。
この後サーフェサー(下地塗料)を吹き、ボディと同じカラーに塗装して、バンパー傷補修の完成です。
バンパーのひび割れの修理代相場は?
バンパーにひび割れがある場合は、ひびの修復と塗装のやり直しが必要になるため、傷の補修より修理代は高額になります。
ディーラーや修理業者での、ひび割れの修理代は2万5,000円~5万円程度が相場です。
また、ひび割れが大きくて修復が困難な場合は、バンパーの交換が必要です。
バンパーを交換する場合は、部品代の他にバンパーの脱着、塗装の工賃が必要になるので、修理代は5万円〜10万円程度かかります。
BMBやベンツなどの高級輸入車は、部分代が高額なため、バンパーの交換費用が20万円を超えることもあります。
▼修理代の目安や相場について、もっと詳しく
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車の傷の修理代に不安を抱いている方は、池内自動車のサイトから無料の修理見積もりを依頼してみてはいかがでしょうか。
まとめ
バンパーがひび割れていると、破損の程度や内容によっては車検に通らないことがあります。
またバンパーのひび割れ補修には、複雑な作業や工具が必要なため、DIYで済ませることは困難です。
さらにDIYに失敗すると、リカバリーのための修理代は却って高額になることがあります。
失敗した時のリスクが高いため、DIY補修はお勧めできる方法ではありません。
ひび割れの破損度合いが大きい場合はバンパーの交換が必要になるため、専門の修理業者でなければ対応が困難です。
安全性の確保や車検への対応を考えれば、ひび割れたバンパーの修理は専門の修理業者に依頼するのが最も確実です。
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