輸入車の板金塗装はどこに依頼する? 国産車の板金との違いや費用相場、注意点を解説
更新日:2025/02/27 | 公開日:2025/02/27
輸入車に傷やへこみを付けてしまった場合、どこに対応を依頼すべきか悩む方もいるでしょう。また「輸入車の場合は国産車に比べて修理費用が高額になる」というイメージを持っており、なるべく費用を抑えて依頼したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
依頼できる業者はいくつかあり、業者によって費用やメリット、注意点が異なります。加えて輸入車の場合は国産車の板金塗装とは異なる特徴があるため、事前に押さえておきましょう。
本記事では、輸入車の板金塗装の依頼先や国産車の板金塗装との違い、板金塗装にかかる費用の相場を解説します。板金塗装を検討している際は、ぜひ参考にしてください。
輸入車の板金塗装の依頼先
輸入車の板金塗装の依頼先は、主に以下の3つがあります。
- ディーラー
- ガソリンスタンド・カー用品店
- 板金塗装専門業者
それぞれに依頼するメリットや注意点を解説します。
ディーラー
輸入車メーカーの特約店であるディーラーは、信頼して依頼できる点が大きなメリットです。純正部品を使用でき、その車に適した塗装のマニュアルがそろっているため、品質面において安心して任せられるでしょう。
しかし、ディーラーに依頼すると、他の業者に比べて費用が高額になってしまいがちな点に注意が必要です。塗装自体は修理工場に委託するケースが多いため、委託費が発生します。また純正部品が海外にしかない場合は輸入する必要があるため、部品費が上乗せされるケースがあります。
ガソリンスタンド・カー用品店
ガソリンスタンドやカー用品店は全国のさまざまな場所に展開しているため、気軽に依頼しやすい点がメリットです。またディーラーに比べると費用が安い場合が多く、短時間で済む簡易的な修理であれば、スムーズに対応してくれる点もメリットといえるでしょう。
しかし、高度な技術が必要な修理や、輸入車特有の知識が必要な場合には対応できない可能性があります。また当日中に修理できない場合は、その場ですぐに引き受けてもらえないこともあるでしょう。
板金塗装専門業者
板金塗装専門業者は、費用と専門性の高さとのバランスが良い点が魅力です。ディーラーに比べて費用を抑えながら、一定の品質の修理を期待できます。また幅広い車種に対応でき、修理にかかる期間も比較的短めです。
しかし、業者により技術力やサービス内容に差があるため、事前の確認が必要です。口コミや評判を参考にしたり、見積もりを複数社から取ったりして、信頼できる専門業者を選びましょう。
輸入車の板金塗装と国産車の板金塗装の違い

輸入車と国産車の板金塗装では、工程自体に大きな差はないものの、費用をはじめ、さまざまな違いがあります。ここでは5つの違いに焦点を当て、解説します。
費用
まず異なる点は費用です。一般的に、輸入車の板金塗装は国産車に比べて高額になる傾向にあります。その理由は、輸入車の方が部品費や作業費が高くなることです。
輸入車の場合は部品を海外から輸入する必要があるため、部品費が高くなりがちです。また後述しますが、輸入車の場合は国産車とは異なる工具を用いるケースがあります。そのため国産車よりも作業費が高めに設定されていることがあるのです。
修理方法の開示有無
輸入車と国産車では、修理方法の開示有無も異なります。国産車の場合は、修理方法や使用する部品に関する情報が公開されていることが多いのに対し、輸入車の場合は、限定したディーラーにしか公開されていない場合があります。また開示されていたとしても、現地の言語で書かれていると内容を理解しにくいです。
使用する工具
輸入車と国産車では、使用する工具が異なる場合があります。パネルの固定に使用されるボルトは、輸入車の場合は単位にインチが使われているのに対し、国産車ではミリメートルが使用されています。そのため工具のサイズが異なるのです。また輸入車に特有の工具が必要な場合もあります。
使用する塗料
使用する塗料も、輸入車と国産車の違いの一つです。輸入車の塗料は基本的に海外のメーカー製で、国産の塗料を使用した場合と比べて塗膜が硬いことが多く、傷が付きにくいです。
求められる技術力
ここまで解説したように、輸入車の板金塗装には、国産車とは異なる点に対応できる技術力が必要です。車種ごとに構造や材質が異なるため、それぞれの車種に合わせた修理技術が求められます。過去に輸入車の修理経験のない業者の場合は、品質面に不安が生じる方もいるでしょう。
輸入車の板金塗装の費用相場
輸入車の板金塗装にかかる費用は、依頼先や傷の程度によって異なります。ここでは、ディーラー、ガソリンスタンド・カー用品店、板金塗装専門業者におけるバンパーとドアの修理費用の目安を、傷の程度別に紹介します。
依頼先 | 傷の程度 | バンパー | ドア |
ディーラー | 軽度(線傷、小さなへこみ) | 5万円~ | 7万円~ |
中度(擦り傷、へこみ) | 15万円~ | 20万円~ | |
重度(破損、変形) | 30万円~ | 40万円~ | |
ガソリンスタンド・カー用品店 | 軽度(線傷、小さなへこみ) | 3万円~ | 7万円~ |
中度(擦り傷、へこみ) | 7万円~ | 15万円~ | |
重度(破損、変形) | 20万円~ | 30万円~ | |
板金塗装専門業者 | 軽度(線傷、小さなへこみ) | 2万円~ | 5万円~ |
中度(擦り傷、へこみ) | 6万円~ | 10万円~ | |
重度(破損、変形) | 15万円~ | 35万円~ |
前述の通り、ディーラーは費用が高く、ガソリンスタンド・カー用品店や板金塗装専門業者は比較的安価な傾向があります。
なお実際の費用は業者により異なるため、複数の業者に見積もりを依頼し、比較するのがおすすめです。
池内自動車では、20cm以内の擦り傷であれば1カ所3,300円(税込)で修理を承っています。へこみは10cm以内の場合は1カ所12,100円(税込)で対応しており、2パネル以上のご依頼であればさらに割引を行っています。詳しい料金体系は以下よりご確認ください。
輸入車の板金塗装の注意点

輸入車の板金塗装を依頼する際は、いくつかの注意点があります。ここでは、注意すべき点として「輸入車を扱う業者が少ない」「費用が高額になる可能性がある」の2点を詳しく解説します。
輸入車を扱う業者が少ない
国産車と比べて、輸入車の修理に対応できる業者は限られています。前述の通り、輸入車の修理方法は国産車ほど情報が公開されておらず、特殊な工具や知識が必要となるケースがあるためです。輸入車の板金塗装をディーラー以外に依頼する際は、事前に輸入車を扱っているかどうかを確かめましょう。なお輸入車の取り扱いはあっても、対応できるメーカーが限られている場合もあるので、ご自身の車のメーカーに対応しているのかどうかも問い合わせましょう。
また輸入車を扱えるとうたっていても、実績がなければ品質の高い仕上がりが期待できません。業者のWebサイトや口コミサイトなどで、輸入車の修理に関する実績を収集し、技術面をチェックするのがおすすめです。
費用が高額になる可能性がある
輸入車の板金塗装は、国産車に比べて費用が高額になる可能性があります。前述の通り、輸入車の方が部品や作業にかかる費用が高いことが主な理由です。
軽度の傷やへこみであれば、ディーラーではなく板金塗装専門業者に依頼するのが良いでしょう。ディーラーは正規の部品にこだわるため、費用が高額になりがちです。しかし板金塗装専門業者であれば、代替品や中古品を提案してくれる場合があります。費用が気になる場合は、見積もり時に使用する部品は正規品なのか、代替品もしくは中古品なのかを確認しましょう。
ただし、安ければ安いほど良いというわけではありません。費用が安過ぎる場合は、修理の工程を簡略化していたり、修理後の保証内容を最低限にしていたりすることがあります。その場合、修理が安く済んでも再度依頼が必要になり、その分支払い金額が増える恐れがあります。見積もりを確認する際は、費用だけではなく、修理の工程や保証の内容なども含めて総合的に判断しましょう。
輸入車の板金塗装には板金塗装専門業者がおすすめ
ここまで解説してきた通り、輸入車の板金塗装は、国産車とは異なる知識や技術が必要になるケースがあり、高度な専門性が求められます。ディーラーに依頼すればもちろん品質面で信頼できますが、費用が高額になってしまいがちです。
そのため、費用と品質のバランスを考えると、板金塗装専門業者への依頼がおすすめです。板金塗装専門業者は、ディーラーよりも比較的費用が安く、かつ一定以上の技術力を持った職人が在籍しています。輸入車に特化した業者や輸入車の修理実績のある業者であれば、国産車と異なる特徴を押さえた上で修理してもらえるでしょう。
ただし、板金塗装専門業者はディーラーとは異なり、業者ごとに費用や品質が大きく異なる点に注意が必要です。事前にWebサイトや口コミなど複数の情報源をチェックして実績や評判を確かめ、信頼できる業者を選びましょう。
まとめ
輸入車と国産車の板金塗装は、費用や修理に使用する工具・塗料、必要な技術などの点において違いがあります。板金塗装の依頼先としては、主にディーラーとガソリンスタンド・カー用品店、板金塗装専門業者の3つがあり、それぞれにメリットと注意点があります。
費用を抑えつつ、一定以上の品質の修理を希望する場合は、板金塗装専門業者への依頼がおすすめです。ただし、業者によって技術力やサービス内容に差があります。事前に気になる点は全て確認をし、信頼して任せられる業者を見つけましょう。
池内自動車では、輸入車・国産車を問わず板金塗装に対応しています。当社の特徴は、輸入車であっても国産車と修理費用を変えておらず、追加費用も発生しない点です。輸入車と国産車で使用する塗料や工程が多少異なるものの、大幅な違いはないため、費用に差を付けていません。
また一定の品質を保ちながら、ディーラーや他の競合店より安く仕上げられる点も特徴です。前述の通り、20cm以内の擦り傷であれば、1カ所3,300円(税込)~修理を承っています。
修理したい箇所の状態を写真に撮って送付するだけで、簡単に見積もりのお申し込みが可能です。輸入車の修理で悩んでいる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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