バンパー修理の料金相場は？交換との判断基準・期間・事例まで徹底解説

更新日：2025/09/18 | 公開日：2021/11/25

バンパー修理

愛車のバンパーをぶつけてしまった時、「この傷、修理代はいくら？」「修理と交換、どっちがお得なの？」「修理には何日くらいかかる？」など、次から次へと疑問や不安が湧いてくるものです。

バンパーは車のパーツの中でも特に損傷しやすく、修理の機会も多い部分。しかし、その料金や修理内容は業者によって大きく異なり、知識がないまま依頼すると、思わぬ損をしてしまう可能性もあります。

この記事では、年間25,000台以上の修理実績を誇る専門工場「池内自動車」のプロが、バンパー修理に関するあなたの全ての疑問に答えます。ご自身の車の損傷が交換と修理のどちらに該当するのかというプロの判断基準から、損傷別の料金相場、期間の目安、そして絶対に知っておくべき現代の車ならではの注意点まで、この記事一本で全てがわかるように徹底解説します。

その傷、修理？交換？【プロによる判断基準】

まず最初に、最も重要な「交換か、修理か」の判断基準を解説します。費用が大きく変わるため、以下のポイントを確認してください。

損傷の状態	推奨される対応	理由
擦り傷・軽いへこみ（20cm以内）	修理	修理の方が圧倒的に安価で、期間も短い。
ひび割れ・亀裂	交換	修理しても強度が戻らず、再発のリスクが高い。
大きな変形・歪み	交換	内部の固定部分（ステー）まで破損している可能性が高い。
大きな穴や欠損	交換	修復が物理的に困難、または修理費用が交換より高くなる。

バンパーの損傷を放置する3つのリスク

「樹脂製だからサビないし、少しくらい平気だろう」と損傷を放置するのは危険です。以下の3つのリスクが伴います。

• 保安基準に抵触し、車検に通らない：ひび割れによる鋭利な突起や、ガムテープなどでの不適切な応急処置は、歩行者に危害を及ぼす可能性があると見なされ、保安基準に適合せず車検に通りません。
• 安全性の低下：バンパー本来の衝撃吸収性能が失われ、次の事故の際に車本体や搭乗者へのダメージが格段に大きくなります。また、内部のセンサー類が損傷していると、安全装置が正常に作動しない危険性もあります。
• リセールバリュー（売却価格）の悪化：当然ながら、バンパーに傷や変形がある車は査定額が大幅に下がります。数万円の修理を怠ったために、査定額が10万円以上下がってしまうことも珍しくありません。

【損傷別】バンパー修理の料金相場

それでは、具体的な修理料金の相場を見ていきましょう。料金は損傷の種類と大きさ、そして依頼する業者によって大きく変動します。

バンパーの擦り傷修理の料金相場

傷の大きさ	ディーラー	カー用品店	板金業者（※池内自動車）
10cm以内	15,000円～25,000円	10,000円～20,000円	3,300円〜均一
10cm～20cm以内	25,000円～40,000円	20,000円～30,000円	3,300円〜均一
20cm以上	40,000円～50,000円超	30,000円超	30,800円〜均一

バンパーのへこみ修理の料金相場

へこみの大きさ	ディーラー	カー用品店	板金業者（※池内自動車）
10cm以内	30,000円～40,000円	15,000円～20,000円	12,100円〜均一
10cm～20cm以内	25,000円～45,000円	23,000円～30,000円	16,500円〜均一
20cm以上	30,000円～60,000円	25,000円～35,000円	23,100円〜均一

※板金業者は弊社「池内自動車」の修理代目安です。

 ※各業者の修理代の目安は池内自動車調べによります。

バンパーの修理で業者選びのポイント

バンパーの修理をプロに依頼する際、料金はもちろん重要ですが、それだけで決めてしまうと後悔する可能性があります。ここでは、「ディーラー」「カー用品店」「専門工場（板金業者）」それぞれのメリット・デメリットを比較し、後悔しない業者選びのポイントを解説します。

ディーラー・カー用品店・専門工場のメリット・デメリット

依頼先	メリット	デメリット
ディーラー	・メーカーの看板があり、品質と安心感は最高レベル。・純正パーツを使用した、メーカー基準の修理が受けられる。	・修理費用が最も高額になる傾向がある。・多くの場合、提携の専門工場への外注となり、中間マージンが発生する。
カー用品店	・店舗数が多く、買い物ついでに見積もりを依頼できる手軽さ。・料金体系が明確で、比較的リーズナブル。	・対応できるのは軽微な傷やへこみに限られることが多い。・重度の損傷や専門的な作業は断られる可能性がある。
専門工場（板金業者）	・ディーラーからの下請けもこなす高い技術力。・直接依頼するため中間マージンがなく、高品質な修理を安価に実現できる。	・工場によって技術力や設備の差が大きい。・信頼できる工場を自分で見つける必要がある。

納得できる業者選びと、見積もりの透明性

料金だけでなく、修理の進め方や説明の丁寧さも、満足度に繋がる大切な要素です。見積もりを依頼した際に、以下の点を確認してみることをお勧めします。

• 修理方法の「提案力」 損傷の状態やお客様の予算は様々です。画一的な修理方法を提示するだけでなく、「費用を抑えたい」「仕上がりを重視したい」といった要望に合わせて、複数の修理プランや選択肢を示してくれる工場であれば、より納得感を持って相談を進めやすい傾向があります。
• 「修理」を検討する姿勢 バンパーの損傷では、安易に「交換」を勧めるケースも少なくありません。もちろん交換が必要な場合もありますが、お客様の費用負担を考慮し、可能な限り「修理」で対応できないかをまず検討してくれる姿勢は、業者選びの一つの判断材料になるでしょう。
• 見積もりの「明確さ」 「修理一式〇〇円」といった大まかな見積もりではなく、「部品代」「板金工賃」「塗装工賃」といった費用の内訳を、質問に応じて丁寧に説明してくれるかどうかも見ておきたいポイントです。何にいくらかかるのかが明確であることは、その工場の透明性を判断する上で参考になります。

【料金と仕上がりが分かる！】バンパー修理事例

言葉だけでは伝わらないプロの仕上がりと価格の透明性を、実際の豊富な修理事例でご覧ください。ここでは一部を抜粋してご紹介します。

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事例1：ランドローバー ヴェラール リアバンパーの擦り傷

• 車種： ランドローバー ヴェラール
• 損傷： 左リアバンパーの擦り傷（2〜3cm）
• 修理費用： 3,300円（税込）
• 修理期間： 1日（即日対応）
• 担当者コメント： 荷物を乗せる際に付いた小傷でした。色合わせが難しいメタルカラーでしたが、丁寧に部分補修を行い、ご満足いただけました。輸入車の小傷もこの価格で対応可能です。

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事例2：スバル レヴォーグ フロントバンパーの広範囲な擦り傷

• 車種： スバル レヴォーグ
• 損傷： 左フロントバンパーの擦り傷（40cm〜50cm）
• 修理費用： 9,900円（税込）
• 修理期間： 1日
• 担当者コメント： 広範囲の擦り傷でしたが、交換ではなく部分的な板金修理で対応。費用を抑えつつ、美観を完全に回復させることができました。

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事例3：トヨタ パッソ フロントバンパーの擦り傷・へこみ

• 車種： トヨタ パッソ
• 損傷： 左フロントバンパーの擦り傷・へこみ（30cm〜40cm）
• 修理費用： 38,500円（税込）
• 修理期間： 1日
• 担当者コメント： 擦り傷とへこみが併発した損傷です。熟練の作業員が丁寧にへこみを修正後、塗装を施し、元の状態に復元しました。

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事例4：ホンダ ヴェゼル 右リアバンパーのすり傷

• 車種： ホンダ ヴェゼル
• 損傷： 右リアバンパーのすり傷（10cm〜20cm）
• 修理費用： 16,500円（税込）
• 修理期間： 1日
• 担当者コメント： 軽微なすり傷でしたので、費用を抑えられる部分補修で対応しました。熟練の作業員が丁寧に研磨・塗装を行い、元の状態に復元しています。

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事例5：ホンダ N-BOX 左クオーターパネルとリアバンパーのすり傷・へこみ

• 車種： ホンダ N-BOX
• 損傷： 左クオーターパネルとリアバンパーのすり傷・へこみ（40cm〜50cm）
• 修理費用： 99,000円（税込）
• 修理期間： 2日
• 担当者コメント： 広範囲の損傷でしたが、交換ではなく板金修理で対応。熟練の作業員が丁寧にへこみを修正後、塗装を行い、元の状態に復元しました。

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事例6：トヨタ ヴェルファイア 左リアバンパーのすり傷

• 車種： トヨタ ヴェルファイア
• 損傷： 左リアバンパーのすり傷（10cm〜20cm）
• 修理費用： 23,100円（税込）
• 修理期間： 1日
• 担当者コメント： 駐車場などでつきやすいリアバンパーのすり傷です。当社の専門技術による部分補修で、費用を抑えつつ短期間で綺麗に修理しました。

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事例7：メルセデスベンツ Eクラス 左リアバンパーのすり傷・ひび割れ

• 車種： メルセデスベンツ Eクラス
• 損傷： 左リアバンパーのすり傷・ひび割れ（30cm〜40cm）
• 修理費用： 23,100円（税込）
• 修理期間： 1日
• 担当者コメント： 輸入車のひび割れを伴う損傷も、交換ではなく部分補修で対応しました。熟練の作業員が丁寧にひび割れを補修後、塗装を行い、美観を回復させています。

バンパー修理の期間はどれくらい？

修理にかかる日数も気になるところです。以下に一般的な目安をまとめました。

損傷の状態	修理期間の目安
20cm以内の擦り傷	数時間～1日
10cm以内のへこみ	1日～2日
大きなへこみ・変形	3日～5日
バンパー交換	3日～1週間（部品の在庫状況による）

DIYでのバンパー修理は可能？費用と注意点

ごく浅い擦り傷であれば、DIYで目立たなくすることも可能です。コンパウンドやタッチペンなどの材料費として、2,000円〜5,000円程度で済みます。

しかし、へこみや深い傷の修理は専門的な技術と道具が必要で、失敗して状態を悪化させてしまうリスクが非常に高いです。特にADAS搭載車の場合は、前述の通りエーミング作業ができないため、DIYでの修理は絶対に避けるべきです。

修理代を安くする具体的なコツ

プロに依頼する場合でも、修理代を安く抑える方法はあります。

• 専門工場に直接依頼する： ディーラーなどを介さず直接依頼すれば、中間マージンがなくなり費用を最も効果的に抑えられます。
• 複数の業者から見積もりを取る： 料金や提案内容を比較し、最も納得できる業者を選びましょう。
• 中古・リビルドパーツを検討する： 交換が必要な場合、新品ではなく中古パーツや再生品（リビルドパーツ）を使えば部品代を大幅に節約できます。業者に相談してみましょう。

バンパー修理と車両保険の賢い使い方

バンパー修理は車両保険の対象ですが、利用には注意が必要です。保険を使うと翌年から3年間は保険料が大幅にアップするため、修理代よりも保険料の総額アップ分の方が高くなってしまうことがほとんどです。 目安として、修理代が10万円以下の場合は、自己負担で支払う方が経済的メリットは大きいでしょう。

まとめ

今回は、バンパー修理の料金相場について、判断基準や業者選びのポイントも交えて解説しました。

• まずは損傷状態を確認し、「修理」か「交換」かを冷静に判断する。
• 料金だけでなく、エーミング作業など「安全性」に対応できる信頼性の高い業者を選ぶ。
• 豊富な実績と透明性の高い料金体系を持つ専門工場は、最もコストパフォーマンスに優れた選択肢。

愛車のバンパーの傷でお悩みの方は、まず専門の修理工場に見積もりを依頼し、プロの診断と最適な修理プランの提案を受けてみてはいかがでしょうか。